【8月のおすすめ】エルサルバドル トレス・ポソス パカマラ
今回は8月より販売開始の「エルサルバドル / トレスポソス」農園のパカマラ種のコーヒーをご紹介します。年始にもおすすめシングルオリジンとして同農園のゲイシャ種を紹介していますが、今回はパカマラ種がお披露目となります。ダイレクトトレード2年目に買い付けた本ロットでは、農園でも新たな取り組みとなる「ナチュラルアナエロビックプロセス」を採用した、力強いフルーツのフレーバーをお楽しみいただけます。
今回は8月より販売開始の「エルサルバドル / トレスポソス」農園のパカマラ種のコーヒーをご紹介します。年始にもおすすめシングルオリジンとして同農園のゲイシャ種を紹介していますが、今回はパカマラ種がお披露目となります。ダイレクトトレード2年目に買い付けた本ロットでは、農園でも新たな取り組みとなる「ナチュラルアナエロビックプロセス」を採用した、力強いフルーツのフレーバーをお楽しみいただけます。
<パカマラの栽培に適したテロワール>
トレス・ポソス農園は、エルサルバドル北西部アロテペックメタパン地域に属しています。 エルサルバドルは火山が多く、肥沃な火山性土壌、特にアロテぺックメタパンは石灰の含有量が多い地域で、甘さを伴った明るい酸味と厚みのある口当たりが特徴的な地域です。トレスポソス農園は、そのテロワールを活かせるパカラマ種の育成に力を入れていると語ってくれました。パカマラ種自体にトロピカルフルーツを思わせる明るい酸味と厚みのある口当たりがあり、チャラテナンゴのテロワールが、その特徴を美しく引き出してくれています。トレスポソス農園のパカラマ種はエルサルバドルでテイスティングしたナチュラルプロセスの中で一番美味しかったと思うほどでした。
<2023年の新たな取り組み「ナチュラルアナエロビック」プロセス>
トレス・ポソス農園は、エルサルバドルとのダイレクトトレードの初年度(2022年)から継続して取引している農園のひとつです。2023年にふたたび農園を訪れると、前年よりも品質向上のための取り組みがより一層進歩しており、そのスピードに驚かされました。そのうちのひとつとして、アナエロビック・プロセスの導入が挙げられます。農園主のアルマンドさんとのInstagram上でのやりとりで、そのこと自体は知っていましたが、じっさいに訪れた際に「フィードバックをちょうだいね」とサンプルを渡されたときはとても嬉しかったです。ほかにもドライミルを新設したり、より標高の高い場所に農地を購入していたり、トレス・ポソス農園は品質向上に対して積極的に取り組んでいます。
今回は、そんなアナエロビック・ナチュラルの生産処理が施されたパカマラ種のコーヒーをご紹介します。酸素を取り除いた環境で発酵させるアナエロビック・プロセスをおこなうことで、華やかな印象やベリーやワイニーのフレーバーが感じやすくなります。ただ、発酵させすぎてしまうと、コーヒーのフレーバー以上に発酵由来のフレーバーが強くなってしまう側面もあり、発酵度合いのコントロールが重要となります。
このトレス・ポソス農園のコーヒーは、過度な発酵のニュアンスを感じることはなく、ナチュラルプロセスの味わいをサポートするようなかたちで発酵がなされており、とても好印象でした。派手な印象こそありませんが、フルーティーな印象がよりしっかりと感じられる仕上がりになっています。
<トレス・ポソス パカマラの美味しい淹れ方ガイド>
今回はふだんとは趣向を変えて、アイスコーヒーのレシピをつくってみました。味の濃さが特徴的なエルサルバドルのパカマラ種は、アイスにすることでよりその特徴が際立ちます。挽き目をやや細かくし、注湯間隔を長めに取ることで、少ない湯量での抽出が必要な急冷式のアイスコーヒーレシピでも、味わいのバランスと、しっかりとした濃度感を維持することができます。
今回はトレス・ポソス農園パカマラ種アナエロビック・ナチュラルの、力強いフルーツ感と厚みのあるマウスフィールにフォーカスしてレシピを組んでいます。まろやかな口当たり、味わいの濃度感、アプリコットやベリー、チョコレートのニュアンスをお楽しみください。